スーパーのカード

オランダに来て、一人で買い物に行き始めると、あちこちのスーパーマーケットで何か聞かれます。さきにオランダに来て一人で生活をしていた夫は「何か聞かれたらネイって言えば良いから」と言うので私も始めは「ネイ」と答えていました。

オランダでは買った金額に見合う数のスタンプを買うことが出来、それを貯めるといろいろな商品と取り替えることが出来る仕組みになっているので、スタンプはいらないので「ネイ」と答えればよいと言われていたのです。ところが何かおかしいのです。他の人は皆カードを出しています。お店の人は「ボーナスカードは?」と聞いているのです。しかもセールのはずの商品が安く買えていないのです。

これはおかしいぞ、と「カードは持っていないけど、それはどうやって手に入れるの?」と質問しました。もちろんオランダ語はできませんから英語です。するとオランダ語で答えが返ってくるのです。オランダは英語が通じるのではなかったのか・・・。このあたりから私の悪戦苦闘は始まったのです。申し込み用紙がおいてありますが、一体どういう仕組みになっているのやら。

隣のアナリスに助けを求めました。

「今から一緒に行って作りましょう」

早速スーパーマーケットへ行き、書類をもらいその場で記入して提出しました。日本と違って印鑑も必要なく、ただサインをするだけで良いのです。その場で3枚のカードを手に入れました。家族全員で買い物した合計額が点数になってたまっていくのだそうです。

「どんなに少ない額でも、必ずこのカードを出すのよ」

その週の合計額で点数がもらえるので1セント少なくて1ポイントもらえない事もあるのかもしれません。しかもこのカードがないとセール商品が安く手に入らないのです。そんなばかなと思うでしょうが、「半額」なんて大きく書いてあっても、そのカードがない人は定価で買わないといけないというのです。レシートには買い物の合計額、割引額、支払額がかかれており、いくら安くなったのかすぐにわかるようになっています。消費者の心をくすぐるようなサービスです。

「KLMのエアマイルカードも作りなさい」と教えてくれました。それはそのスーパーマーケットと共通カードで、ガソリンを入れたり、指定のお店で買ったときに出すとエアマイルがたまると言うものです。

10年ほど貯めこんでいた友達は、今年、中国往復二人分を手に入れ遊びに行ってきたそうです。

こうしていくつかのカードを手に入れ、財布はカードだらけになり、このお店はこのカード・・・なんてややこしくなってしまいました。最近このあたりで一番大きなスーパーのカードが新しくなるので作りかえるようにと書いてありました。家に入ってくる広告にも宣伝しているので早速作り替えに行きました。ところが、「カードがもうなくなってしまったので来週まで入りません。」とのこと。

それはないでしょう。古いカードはもう使えないのだからセール商品も定価なの? 次の週も、その次の週もカードは入ってきません。

数週間後「新しいカード入荷」の張り紙を見つけ、ようやく作りかえる事が出来ましたが、その間、もちろんそのお店では買い物はしませんでした。

©2002 Miharu Shinohara