刺繍の杜 オランダ生活記

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学生用アパート

息子が学生用のアパートに引っ越しました。
ちょうど一年ほど前、大学に入学が決まった時はまったく部屋が見つからず、学生用ではなく、一般の人と同じ様に普通の不動産屋さんで探して入居しました。

余りきれいじゃない(と言うか、はっきり言うと汚い)その部屋は音楽学校の学生と、大学を卒業して就職を探している人がいて、お値段の割にはきれいじゃない・・と言う部屋でした。

ようやく友達の伝を頼って、学生用のアパートを見つけることができたのですが、その余りにもいい加減さに驚いてしまいました。
入学が決まるずーっと前に、学生専用の不動産屋さんに登録料を払って登録したのですが、そのときには「10ヶ月待ち」と言われていたのです。でも10ヶ月なんてとっくに過ぎてしまっています。
ところがいろいろ話を聞いてみると、どこかの部屋が空くと、残りの人たちが友達に声をかけ、あっという間に部屋は埋まってしまうのだそうです。
つまりいつまで待っても空き部屋なんて出てこないと言うことです。

今回見つかった部屋もそこに住んでいる友達が
「部屋が空くよ」と声をかけてくれて移ることができました。

新しい部屋はワンフロアに5人の学生が住んでいます。
ダイニングキッチンが共同になっており、そこにはガスコンロが8口、大きなテーブルといす、ソファー、冷蔵庫、電子レンジなどが自由に使うことができ、もちろんお皿なども勝手にあるものを使ってよいことになっているそうです。
シャワー室が2つ、トイレが2つ、それに洗濯室があり、それを5人で使うのですからまったく問題はありません。

新参者の息子の部屋はその中で一番小さな部屋、大きな部屋が空くと中での移動があるので、常に新しい人は小さな部屋になるのだそうです。小さいと言っても10畳ほどの広さがあり、ベット、机、本棚などなどを置いても狭く感じません。
ところがほかの人の部屋を見せてもらってびっくり。
ほかの4人の人たちにはベットルームと居間があるのです。
つまり息子の倍はある部屋で、ゆったりと暮らしているのですからちょっと贅沢じゃない?と言いたくなってしまいました。

その部屋の賃料は光熱費をすべて入れても3万円ほど、学生限定のアパートですから国からの補助もあるに違いありません。
この学生たちは将来のオランダを背負ってくれる人たちだから、と聞いたことがあります。
こういう補助があるので、オランダでは18歳になるとほとんどの子供たちは自立する事ができ、奨学金とアルバイトで自分の生活費をまかなうことができるのでしょう。

新しい息子の部屋の大きな窓からはマース川が眺められ、お天気がよければ、日がさんさんと差し込むすばらしい部屋です。

楽しい共同生活が始まるに違いありません。

11/2002

©2002 Miharu Shinohara