刺繍の杜 オランダ生活記

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テキスタイルミュージアム

オランダの南 Brabant 州にTilburg という町があります。
私のオランダでの第一歩はこの町の南にある小さな村でした。
小さな村では揃わないもの、中華食材などを買いによくTilburgまで出かけたのですが、一番の楽しみは「テキスタイルミュージアム」があることです。
Tilburg は繊維の町として発展したので、この町にミュージアムがあるのでしょう。
もう何度も通っているのですが、そのたびにそのときだけの展示もあるのですが、織機の移り変わりなども展示だけでなく、実際に動かして見せてくれるのです。

久しぶりにTilburg に行く機会があったので、もう何度目かのこの博物館にももちろん寄ってきました。

入り口にはミュージアムショップがありますが、これは後でのお楽しみとして早速館内に入りました。平日の夕方というのに、館内はいろいろなグループで混雑しています。

絹を作る繭玉や麻の原料フレックス、などとともに名前も知らないさまざまな繊維の原料が並んでいます。

1階は最新の機械が並び、コンピューターで操作して、刺繍をしていたり、生地を織ったり。
写真もコンピューターに取り込んでそのままの色や、また単色にしたりして生地が織りあがります。

2000年製というドイツの織機はダマスク織りを織っていました。もちろんパソコン操作であっという間にダマスク織りが出来上がりです。風で横糸を渡すもの、最も新しいのは2倍の速さで織りあがるのだそうです。
その中で面白かったのは自転車のペダルをこぐと織機が動いて生地が織りあがるというもの。これはここでの展示のみだそうでもちろん実際に使われているわけではありません。
「フィットネスと仕事が一緒にできるんだよ」
とミュージアムの人は笑っていました。

毛糸が出来上がるまでの工程を順を追って見せてくれたり、一つ一つを楽しんでいると、いくら時間があっても足りないくらいです。
ビデオでは昔、手作業でフレックスを育て刈り取って、麻の生地にするまでの工程がじっくり見ることが出来ます。

さて2階は私のお気に入りの場所です。
1700年くらいの織機から新しいものまで順番に並んでいます。
木枠が黒く光ってすり減ってしまった古い織機も、今でも現役です。縦糸がかかっているものは織って見せてくれるので、それも楽しみです。産業革命を経てどんどん機械化され、一度に何本ものブレードが出来るもの、コードがどんどん出来ていくものなどいつまで見ていても飽きることがありません。

昔工場だった建物をミュージアムにしているので、昔のままのものがあちこちに並び、古い物好きには本当にうれしいところです。
壁に昔の出勤表、タイムレコーダーなどがかかっています。

Tilburg のシンボルである「おしっこおじさん」の絵もかかっていました。
このおじさん手に土瓶のようなものを提げているのですが、中身は「おしっこ」。昔染物の媒染剤に使ったとか・・・鼻の頭が赤くなっているこのおじさんは、お酒を買うために「おしっこ」を売ったのだそうです。

この話は余り信じたくないのですが・・。

11/2002

 

2002©Miharu Shinohara